【良質な油を摂りましょう】コロナ禍の心身の不調対策に 細胞に働きかけるオメガ3油を使ったレシピをご紹介
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長引くコロナ禍で、誰もが多かれ少なかれ、それまで普通にできていた人との交流や運動の機会などを奪われ、生活スタイルの変化を余儀なくされてきた。頭痛や不眠、気分の落ち込みやイライラなど、コロナ禍がきっかけの心身の不調を感じ続けている人も少なくないかもしれない。心身をリフレッシュするスイッチを入れるために、日々の食事面にちょっとした変化をつけるのも1つの手。細胞を元気にする効果がある手助けをしてくれる働きがある「オメガ3系の脂肪酸」を含む油が注目されている。
■細胞を活性化させるオメガ3の油
“油”(脂質)は、含む脂肪酸の種類(飽和脂肪酸・オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸・オメガ9脂肪酸)により、大きく4分類される。その中で内科医や栄養学の専門家たちが注目しているのが、細胞の働きに大きく影響する「オメガ3脂肪酸」。体内で合成できず食品から摂取する必要があり、「必須脂肪酸」と呼ばれている。
麻布大学 生命・環境科学部教授(食品生命科学科 食品栄養学研究室) 教授の守口徹氏は、「脂質(油脂)は、体を動かすエネルギーになるほか、人間の体を作る約37兆個といわれる細胞の一つ一つを覆う膜を作る大切な材料。その細胞膜にオメガ3の油が適度に含まれると細胞膜自体が柔らかくなり、体内の栄養素の取り込みや老廃物の排出、細胞から細胞へのホルモンなどの受け渡しがスムーズにできるようになります」と指摘する。
■オメガ3の油を効率的に取るには?
オメガ3の油は、魚のほか、アマニ油やえごま油から摂取できる。「魚は調理に手間がかかったり、毎日食べるのは大変という方も多いでしょう。アマニ油やえごま油などの植物性のオメガ3オイルで毎日コツコツ補うことができます」と守口氏。
では、日々の食卓にどの程度、どのように取り入れたら良いのだろうか? 守口氏は、「体内で作ることができないオメガ3の油は、一生にわたり普段の食事から取る必要があります。毎日小さじ1杯をきちんと取ることで、体は少しずつ変化します」と提案する。
■アマニ油・えごま油を使ったレシピ
アマニ油・えごま油を取り入れたレシピを、管理栄養士の金丸絵里加さん・柴田真希さんが心身に期待できる効果とともに紹介している。
~かけるだけ&和えるだけレシピ~(金丸さん)
食物繊維が豊富なえのきとごぼう、発酵食品のみそ、アマニ油・えごま油を組み合わせることで効果的に腸内環境を整える効果などが期待できる。
※材料(2人分)
えのきたけ……1/2袋
白菜……2枚
小松菜……2株
ごぼう……1/2本(80g)
みそ……大さじ1と1/2~2
アマニ油orえごま油……小さじ2
※作り方
①えのきたけは長さを3等分に切ってほぐす。白菜は縦半分に切ってから横細切りにする。小松菜は3~4㎝の食べやすい長さに切り、ごぼうは縦半分に切って斜め薄切りにする。
②鍋にだし汁とえのき、ごぼう、白菜の芯の部分を入れて強めの中火にかける。煮立ったら火を弱めてそのまま2~3分煮込む。小松菜と残りの白菜を加えてさらに煮て野菜に火が通ったら、みそを溶き入れて火を止める。器に盛り、アマニ油orえごま油をかける。
【サーモンのねぎ酢ダレ】
サーモンには美肌効果を期待できるビタミンA・B群・C・E、色素成分・アスタキサンチンが豊富に含まれ、アマニ油・えごま油をプラスすることでさらに美肌効果アップを期待したレシピ。ネ
ギにはビタミンB1の吸収を助けて代謝を促進し、疲労回復が期待できる成分・アリシンが含まれ、酢に含まれるクエン酸やアミノ酸による疲労の改善も期待できる。
※材料(2人分)
サーモン(刺身)……200g
(*あれば九条ネギ等の青い部分も使うと彩りがよくなる)
アマニ油orえごま油……小さじ2
しょうゆ・酢……各小さじ2(*簡単にしたい場合は、ポン酢しょうゆ大さじ2を混ぜてもOK)
塩……小さじ1/3
みりん……小さじ1/2
※作り方
①サーモンは食べやすい大きさにそぎきりにする。
②Aのねぎ塩だれの材料をよく混ぜなじませる。(*まぜて冷蔵庫で3~4日保存可)
③器に①を並べのせ、②のたれをかける。
~ドリンクレシピ~(金丸さん)
トマトジュースとオレンジジュースにアマニ油・えごま油をプラスした、甘みと酸味のバランスが絶妙なシンプルドリンク。美肌効果のある色素成分・リコピンとビタミンCをたっぷり補給できる。
※材料(1人分)
オレンジ……1個(*100%オレンジジュース100mlでも代用可)
アマニ油orえごま油……小さじ1/2~1
※作り方
①オレンジは半分に切って絞る。
②グラスにオレンジジュースを注ぎ入れ、トマトジュースをそっと注ぎ入れて、最後にアマニ油orえごま油を加える。
【抹茶ラテ】
カテキン、テアニン、ルテインといった有効成分を豊富に含む抹茶には、油の酸化を抑制するポリフェノールも多く含まれる。油と一緒に取ることで、視覚機能の改善やストレス耐性を高める効果やラックス効果も期待できる。
※材料(1人分)
抹茶……小さじ2
牛乳……150ml
オリゴ糖(砂糖)……大さじ1
熱湯……大さじ2
アマニ油orえごま油……小さじ1
※作り方
①カップにオリゴ糖(砂糖)と抹茶を入れて、熱湯を少しずつ加えながらなめらかになるまで溶く。
②小鍋で牛乳を温め、①に少しずつ加えて混ぜて器に注ぎ、アマニ油orえごま油を加える。
~ドレッシング&たれレシピ~(柴田さん)
【豆腐マヨネーズ】
木綿豆腐、少量のにんにく、砂糖、塩とアマニ油・えごま油で作るヘルシー手作りマヨネーズ。ポテトサラダや野菜ディップ、みじん切りにした玉ねぎやゆで卵、ピクルスなどを混ぜてタルタルソースにしてもいい。
※材料(作りやすい分量・6人分)
木綿豆腐…1/2丁(150g)
アマニ油orえごま油…大さじ2
砂糖…小さじ1
塩…小さじ1/2
にんにく(すりおろし)…小さじ1/4
※作り方
①木綿豆腐を耐熱容器に入れて600Wの電子レンジに2分ほどかける。ペーパータオルなどに包んで5~10分ほど水切りをする。
②全ての材料をハンドブレンダーにかけ、滑らかになるまで混ぜる(フードプロセッサーでもよい。ない場合は泡立て器で混ぜる)。
※1~2日を目安にできるだけ早く食べ切る。
梅干し、はちみつ、かつおぶし、酢とアマニ油・えごま油を合わせた、梅干しの酸味とはちみつ甘みがマッチしたドレッシング。冷ややっこや湯豆腐にかけたり、ゆでた鶏ささみ肉と和えたり、鍋のつけダレとしても。
※材料(作りやすい分量・6人分)
梅干し…3個(30g)
はちみつ…大さじ1
かつお節…小1袋
酢…大さじ2
アマニ油orえごま油…大さじ2
※作り方
② 材料を上から順に混ぜ合わせる。
※すぐに使わない場合は、油以外の調味料を混ぜておき、食べるタイミングで油を混ぜると酸化を防ぐことができる。
~デザート(おやつ)レシピ~(柴田さん)
甘さ控えめの和風ヘルシームース。オメガ3のほか、イソフラボンや鉄、コラーゲンなどもおいしく一度に取れる。美肌効果、PMS(月経前症候群)や更年期症状の緩和・骨粗しょう症予防・集中力アップなどを期待。
※材料(作りやすい分量、7.5cmの容器 4人分)
(A)粉ゼラチン…5g
水…大さじ2
豆乳(無調整)…200ml
てんさい糖(きび砂糖)…30g
アマニ油orえごま油…小さじ4
(飾り)黒みつ、きなこ:適量
※作り方
①(A)の粉ゼラチンを水にふり入れ、ふやかしておく。
②小鍋にきなこ、てんさい糖を入れ、ダマにならないように少しずつ豆乳を加える。
全体が混ざったら中火にかけ、てんさい糖が溶けたら火を止める。
※沸騰させないように気を付ける。
③火からおろし、①を入れてゼラチンを溶かす。ボウルに移し、アマニ油orえごま油を加え、下に氷水をあてながら、とろみがつくまで混ぜながら冷やす。
④生クリームを六分立てにする。
⑤③に④を少しずつ加えて混ぜ合わせ、容器に入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
バナナとヨーグルトが香る優しい甘みのさわやかなアイス。小松菜のグリーンが見た目にも鮮やか。オメガ3のほか、たんぱく質、カルシウム、乳酸菌や食物繊維、葉酸もたっぷり。美肌づくり・PMS&更年期症状の緩和・骨粗しょう症予防・妊活・子どもの集中力アップや学習能力向上に。
※材料(2人分)
小松菜…2株(80g)
はちみつ…大さじ1
アマニ油orえごま油…小さじ2
※ギリシャヨーグルトがない場合は、ざるにキッチンペーパーを敷いて、その上にヨーグルト(400g)をのせ、半分くらいの重量になるまで3時間以上冷蔵庫でこす。
※作り方
①バナナは皮をむき、小松菜はざく切りにする。くるみはざく切りにし、フライパンに入れて軽く空いりする。
②くるみ以外の材料全てをハンドブレンダー(またはフードプロセッサー)にかける。
③容器に移してくるみを入れて軽く混ぜ、冷凍庫で冷やし固める。
④アイスクリームディッシャー、スプーンなどを使って盛り付ける。
■日々の食生活で楽しく試してみよう!
人間の脳の約65%は油でできており、脳の正常な働きには、脂質のバランスが重要、特にオメガ3が不足すると、気分の落ち込みや強い不安感、ストレスを感じやすくなるなどの可能性があるという。話題のアマニ油やえごま油を日々の食事に取り入れ、心身への良い効果を感じられるか試してみるのも良いかもしれない!
(出典 news.nicovideo.jp)
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