【インタビュー】眞島秀和 吉高由里子、作品作りは「出産と似たような感覚。痛みよりも喜びや感動の方が勝る」


眞島 秀和(ましま ひでかず、1976年11月13日 - )は、日本の俳優。山形県米沢市出身。ザズウ所属。 山形県立米沢興譲館高等学校卒業。国士舘大学法学部法律学科中退。大学時代に、俳優を志すようになった。 1999年の映画『青〜chong〜』でデビュー。転機になった作品として、2007年の『海峡』を挙げている。…
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 眞島秀和と吉高由里子が出演する、M&Oplaysプロデュースクランク・イン!」が10月7日から上演される。本作は、ある映画監督の妻と、その監督の愛人だった女優という、かつて一人の男をめぐって憎み合った2人が、時を経て共感とも友情とも取れる感情を抱いていくさまをつづった舞台「そして春になった」を下敷きに、映画製作の現場を舞台に繰り広げる悲喜劇。作・演出を岩松了が手掛ける。映画監督役の眞島と、女優ジュン役の吉高に舞台に挑む思いを聞いた。




-岩松作品には初参加となりますが、出演が決まったときの心境を聞かせてください。

眞島 岩松さんとはこれまで役者として共演することが多かったので、演出家としての岩松さんとお仕事ができるのはすごく楽しみです。ただ、岩松さんの演出は厳しいと、いろいろな役者から聞いているので、緊張もしています。

吉高 私も岩松さんとは俳優としては共演経験があるのですが、演出家としては初めてなので、本当に始まるのかなって、フワフワした気持ちです。(取材当時は)まだ実感がありませんが、今後、稽古が始まったら、部活のような日々が来るのかなと楽しみでもあります。

-岩松作品の魅力を、どんなところに感じていますか。

眞島 この作品に限らずですが、人間の本性や人間の汚い部分もきちんと描いているという印象があります。一つ一つのせりふもすごく計算されているので、岩松さんはこれをどう作っていらっしゃるのだろうと思います。

吉高 私は岩松さんは「言葉の人」だと思っています。その一言で、一気に風呂敷が広げられて、物語が進んでいくのを感じますし、一つの言葉の揚げ足をどれだけ伸ばせるかを考えて作られているんだと感じました。そんな作品を作れるので、岩松さんはきっと意地悪な人だと思います(笑)

-吉高さんは、本作が3度目の舞台出演になりますが、今回、舞台に出演しようと思ったのは、どういう理由からだったのですか。

吉高 マネジャーさんの方針なんだと思います(笑)。舞台は毎日稽古をして、せりふの意味を掘り返す時間が作れるので、そうした勉強ができる場所でもあり、それを学ぶいい機会になるのかなと思います。

-吉高さんにとって、舞台に立つとはどんなことですか。

吉高 緊張しますし、うれしいことも寂しいこともある場所です。私は、映像のお仕事が多いので、舞台に出演することで、失敗したときに、自分を持ち直すメンタル強化の場でもあると思います。

-うれしいことや寂しいこととは?

吉高 うれしいことは、見てくださる方の高揚している顔や感情がしっかりと伝わってくることです。前回出演した作品でも、お客さまが、わざわざチケットを取って、仕事を休んだり予定を立てたりして、足を運んで見てくださっているということを実感できたのはうれしいことでした。ですが、公演中に寝ている方を目の前で見ると寂しくなります(笑)。舞台は、そうした寂しい気持ちも力に変える訓練なんだろうなとは思いますが。

-眞島さんにとっては舞台に立つことにどういう意味がありますか。

眞島 役者をやっている上で、一番純度の高い仕事だなと思います。お客さまにライブで見ていただくというすごくシンプルな空間なので、ある意味、修行の場だとも思います。やはり、お客さまの前で演じるためには稽古期間が大事ですし、メンタルも鍛えられます。

-「クランク・イン!」という本作のタイトルにちなんで、お二人がクランクイン前や初日前にするルーティーンを教えてください。

眞島 ルーティーンは特にないですが、映像の場合は、撮影が始まる前日は、ほぼ眠れず、徹夜でいくというパターンが多いです。

-それは緊張から?

眞島 緊張ではないと思うんですが、何なんでしょうね(笑)。自分でも分かりませんが、結局、眠れないんです。

吉高 私も同じです。クランクイン前は、すごくナーバスになります。何をしていても「どうしよう」と考えてしまうし、気持ち悪くもなる。始まってしまったら、もう止まることはできないので、ゴールを目指して頑張るしかないと切り替えられるんですが。

-そのナーバスになっている時間をどうやって乗り越えているのですか。

吉高 乗り越えられていないですよ。ただただ押し出されるような日々です(笑)

-舞台の初日前も同じですか。

眞島 僕は同じです。初日というよりは、ゲネプロ(公開稽古)が初日のような感覚なので、ゲネプロが嫌です。

吉高 私もゲネプロの方が嫌だな、関係者しかいないから。でも、じゃあ、何でやっているんだよって言われそうですね(笑)。きっと、出産と似たような感覚なのかなと思います。痛い思いをして「もう2度と産むか!」とそのときは思うけれども、少したつとその痛みを忘れてまた産むことができるというのと同じなのかなと。その痛みよりも喜びや感動の方が勝るから、もう1回できるんだと思います。痛いとか苦しいとか忘れてしまうんでしょうね。

眞島 (笑)。ただ、もちろん、そうした苦しみやつらさもみんなで乗り越えていくから、それも楽しめるというのもあると思いますよ。

吉高 大人なフォローありがとうございます(笑)

-そうした中で、演じることの楽しさや俳優業の面白さはどんなときに感じますか。

吉高 撮影が終わる頃には何かしらの達成感だったり、やりがいだったり、自分の何かを満たしてくれるものがあったりするので、それが面白さや楽しさにつながっていると思います。それから、その現場がキツければキツいほど、ご一緒したスタッフさんたちともう1回仕事ができたらいいなという気持ちが湧きますし、そうした方と再会したいという思いで続けているというのもあります。

眞島 確かに。僕は、すごく若い俳優さんやスタッフの方と一緒になったときに、この仕事は楽しいなと思える経験を一つでもできるような助けになれたらと最近は思うようになりました。もちろん、すてきな先輩方にたくさん出会い、才能のある方と触れ合うことができることも、この仕事のやりがいだったり、喜びだったりもします。

(取材・文・写真/嶋田真己)




 M&Oplaysプロデュースクランク・イン!」は、10月7日〜30日に都内・本多劇場ほか、静岡、大阪、名古屋で上演。
公式サイト http://mo-plays.com/crank-in/

吉高由里子(ヘアメーク:RYO/スタイリスト:藤本大輔(tas)、左)、眞島秀和(ヘアメーク:渕直志(kief)/スタイリスト:momo) (C)エンタメOVO


(出典 news.nicovideo.jp)