<松本潤インタビュー> 代表作「99.9」映画化への思いとこだわりとはetc


松本 (まつもと じゅん、1983年〈昭和58年〉8月30日 - )は、日本のタレント、俳優、歌手、司会者。愛称は「松」。東京都豊島区出身。堀越高等学校卒業。嵐は無期限活動休止(1999年 - 2020年)。 1983年8月30日に東京都豊島区で生まれ育ち、出身校は豊島幼稚園、豊島区立時習小学
61キロバイト (7,572 語) - 2021年12月9日 (木) 13:16



モデルプレス=2021/12/27】12月30日公開の映画『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』で主演を務める嵐の松本潤まつもとじゅん/38)に、モデルプレスがインタビュー。大ヒットドラマが映画化となった思いや、共演者とのエピソードなどについて語った。

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松本潤主演「99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE

TBS2016年2018年に日曜劇場で放送され、いずれも高視聴率を記録、熱烈な支持を集めたドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』を映画化した今作は、個性豊かな弁護士たちがぶつかり合いながらも99.9%逆転不可能な刑事事件に挑んでいく、新感覚の痛快リーガル・エンタテインメント。

タイトルの「99.9」が意味するのは、日本の刑事事件における裁判有罪率(起訴された際に裁判で有罪になる確率)。99.9%という世界一の有罪率を誇り、日本の司法制度の高い信頼性の証明とも言える一方、一旦起訴されると検察の考えたストーリーが正しいと鵜呑みにされがち、という大きな落とし穴が。さらに、刑事事件を専門に扱う弁護士の数も極端に少ないため、丁寧に検証することは極めて困難。しかし、たとえ99.9%有罪が確定している事件でも、残り0.1%が確定しない限り、それは本当の意味で“事実”に辿り着いたことにはならない。今作は、その最後の「0.1%」まで諦めず事実を追い求めていく弁護士たちの姿を描いた物語。

映画では松本演じる超型破りな弁護士・深山大翔、香川照之演じる利益優先の弁護士・佐田篤弘の名コンビに加え、三代目ヒロインとして杉咲花扮する新米弁護士・河野穂乃果も加わり、0.1%の事実を求めて奮闘する。

松本潤「99.9」ドラマから映画化への思い

― 約3ヶ月の撮影お疲れ様でした。今のお気持ちをお聞かせください。

松本:長かったですね。普通に連続ドラマを撮り終えた感じです。個人的にはグループで活動していた頃と違い、撮休日はきちんと休めますし、準備する時間もあり余裕を持って撮影ができたので、やりやすかったです。それにSEASONⅠ・Ⅱとドラマでやってきた流れがあるので、台本を読んでいても「こういう喋り方していたな」「こう書いてあるセリフは、こういう話し方で話していたな」と自然に役に入り込める感覚もありました。ドラマシリーズから3年経っても自分の中に深山というキャラクターが居るんだなと実感しました。

ドラマからの映画化ということで、演じる中で映画を意識した部分はありますか?

松本:ドラマが映画になると急に海外に行ったりしてテーマが大きくなったり、もともとあった世界観からスケールアップしたりするので、ドラマの映画化は難しいと思っていました。ドラマを楽しんで観てくださった方がいて映画化に繋がったのだと思いますが、個人的には自宅のテレビで観られるドラマと、劇場に足を運んで観る映画は別物だと考えているので、だからこそ「映画館で観たい!」と思っていただけるような仕掛けをしないと難しいなと考えて作品に臨みました。こういう状況だからこそ、あまり身構えずに観られる作品はとても大切だと思いますし、少しでも気持ちが軽くなる作品として、観客の皆さんに寄り添えたら良いなと思います。

― 完成した作品を観ていかがでしたか?

松本:ドラマではほぼ1話完結の形でしたが、映画は2時間。この中でまとめることは、なかなか難しいだろうと思っていたのですが、あれだけの内容をよくこの上映時間内で収めたなと思いました。映画化されるにあたり、ストーリー、事件、キャラの心情など、1本の作品としてよりクオリティの高いものになると良いなと思い、スタッフキャスト一丸となって作っていました。ジェットコースターのような怒涛の展開で、あっという間にエンディングを迎えるというスピード感のある作品になった印象です。事実を追い求める真面目な部分と、濃いキャラクターたちがそれぞれ好き勝手に動き回るという部分、この両点が成立することが我々のイメージでしたし、そのイメージ通りにうまく仕上げていただいたと思っています。

― 深山は相変わらず強烈なキャラクターですが、3年間の月日を経て再び深山を演じてみていかがでしたか?彼なりの変化などを感じながらお芝居されたのでしょうか?

松本:ドラマから時間が空いていることもあり、ある種新鮮な感覚もありました。深山は、人のことを良く見ている部分がありながら、実は見ていない部分も結構あるので、相手の方がどういう表情をしているか見ていないシーンもあります。(岸部)一徳さんとのシーンは、いつもは2人とも正面を向いて話しているので、改めて向き合ってお芝居をすると「こういう表情をしているのか」と新鮮に思うことがありました。深山は成長もしないし変わらないということが一番良いと思っていて、時間軸が変わったことによって多少の変化はあるにせよ、キャラクター性が変わっていくような作品ではないかなと思っています。

ドラマは非常に高視聴率でしたが、視聴者に支持される作品になった要因を、松本さん自身はどのように考えていますか?

松本:どの作品にしても、もちろん多くの方に観てもらえるようにとみんなで作っているので、そういった数字は結果論だと思っています。目的として“視聴率を取るためにやる”ということは基本ありません。誰かのために、いかに楽しんでもらえるように工夫していくか。本当にそれだけだと思います。

松本潤にとって「99.9」とは “チームでの仕事”を語る

― これほど柔軟に動いていく現場はあまりなく、ほかの共演者の皆さんも『99.9』の現場は特別だと話していましたが、松本さんにとってはいかがですか?

松本:僕にとってはこれが普通なので、あまり実感はないですね。確かに、自分のセリフが変わることはどの現場でもありますが、特にこのチームでは、人のセリフでも誰もがキャリアなど関係なく「こう書いてあるけど、こっちの言い回しの方が良くない?」「こういうニュアンスがあるから、このセリフはもうワンテンポ早く言った方が良いんじゃない?」と言い合える関係性が出来ているので、ある種特殊なチームなんだと思います。

― 現場でセリフなどが追加になることも多い印象です。「監督が割本にこう書いてきたから、自分はこういう風にしよう」など、松本さんスイッチを入れたりしているのでしょう か?

松本:もちろん、現場で増えていくこともあったのですが、実は木村(ひさし)さんの中では事前に変えるものを決めていることもあります。割本だけを見るとセリフが急遽変わっている印象があるかもしれないですが、僕は先に追加箇所をもらっていたりするので、7割は事前にわかっていることが多いです。実際にやってみて、上手くいかなくて増やしたり減らしたり、実は成立しなくて変わった部分もたくさんあります。

― そのやり方はSEASONⅠの時から自然に出来ていたのでしょうか?何か掴んだきっかけがあれば教えてください。

松本:SEASONⅠの撮影に入る前に、木村さんとたくさん話して、キャラクターを掴むために本読みもたくさんやりました。木村さんは「もうやらなくて良いんじゃないですかね」「これ以上やると固まりすぎちゃうから」みたいなことも言っていたのですが、本読みも3~4回くらいやったと思います。喋るスピード感やトーンなど、回数を重ねて馴染ませていった感じでした。なので撮影初日、実際に現場に入って動いてみて、イメージはわりとすんなり掴めましたし、斑目法律事務所のマネージングパートナー室で、斑目さん(岸部)と佐田先生(香川)とのシーンをいくつか撮影している時に、深山のキャラクターについて「こういうことだよね」と香川さんとお互いの共通認識が出来た印象があります。

― 確かに、SEASONⅠ・Ⅱを拝見していても、序盤から香川さんとのやり取りが生き生きされていて、ドラマを見ていた杉咲さんも「どこからが台本で、どこからがアドリブか分からない」と話していました。香川さんとのやり取りや空気感は、松本さんの中でどのように作られているのでしょうか?

松本:香川さんとそれについて事前に相談するようなことはあまりないです。内容的な話はするけれど、お芝居の呼吸というのは実際に動いてみる中で、色々と試して進めることのほうが多いです。何をやっても香川さんの場合は成立させてくれると思うので、逆にそれが上手くいかない時は、こちらのアプローチがずれているから、そのずれを修正していく感じです。香川さんだけでなく、刑事事件専門ルームの皆さんはどの球を投げてもちゃんと取ってくださるし、ちゃんと投げ返してくださるので、何をやっても大丈夫だろうなという信頼感があります。セリフスピード感や、ちょっとした段取りなども相談もできます。

― 役者として演じるだけではなく、作品全体を考えるある種プロデューサー的な視点も感じられるのですが、そのような視点は仕事を続けていく中で自然に身についたものなのでしょうか?

松本:そうだと思います。作品やチームによってその大小は違いますし、このような視点での発言をする加減は異なりますが、言うか言わないかは別として、台本の読み方が自分にとってはそうなんです。それはドラマだから、映画だから、ということではなくて、自分の仕事の仕方がそうなんですよね。

松本さんチームでお仕事をする時に意識していることや大事にしていることを教えてください。

松本:物事に大小をつけないことです。形は違えど、みんな同じ大切なピースだと思うので、役職の大きさによって変わってしまうパズルは楽しくないですし、僕はいかに周りに迷惑をかけずにそこにいられるかということのほうが大事だと思っています。そもそも僕はみんなでひとつのものを作ることしかやらないので、役職の大小でモチベーションが上がることがあまりないんです。むしろ若い子たちや仕事を始めたばかりの人たちが一生懸命にやっている姿に心を打たれることがあるので、自分がやっていることで少しでも誰かのモチベーションに繋がったらいいなと思いながら現場にいます。

― 若手の方たちが萎縮せず参加できるように、何か特別にしていることはありますか?

松本:それはないです。むしろ緊張してもらったほうがいいと思っています。僕もそうですが、誰だって経験がないものに対しては緊張しますし、構えると思うのですが、その中で何をどうやるかだと思います。緊張感がない現場ほど面白くない現場はないですし、緊張感のある中でいかに仕事をするか、ということが大切なんじゃないかなと思います。

松本潤、深山大翔のオヤジギャグへのこだわり明かす

― 木村監督が現場で大切にしているのは、「自分が10年後に観ても面白い作品であること」とのことですが、松本さんが考える、より良い作品にするためのポイントがあれば教えてください。

松本:作品を通して観た時に、色々なバリエーションがあったほうが良いと思っています。全部自分でやる必要はなくて、出演者の誰かがその役割を担っていれば良いと思っていて、この作品で言うと、オヤジギャグや明石(片桐仁)のネタなど、このシーンは別に全員は笑わないだろうなとか、観ている全員に響かなくても良いシーンもありつつ、法廷シーンや事実に迫っていくようなシーンでは、観ている全員がのめり込んでいる。そういう全体のバランスが良いものが、作品としては良い方向に進んでいくと思います。

― ちなみに、今回初めて木村監督と連絡先を交換したという話は本当ですか?それはオヤジギャグの相談のためですか?

松本:本当です。木村さんとは、僕が中学生くらいから一緒にお仕事をさせていただいていますが、連絡先を交換したのは初めてです。オヤジギャグの相談というか、お互いに意見を出し合ったシーンの確認の意味で、連絡先を交換したんです。ドラマを撮影している時はほぼ毎日会うので、話したいことはすぐに現場で伝えられるのですが、それが映画だと何日間も空いて撮影というスケジュールもあったりするので、お互いすぐに確認ができるようにするためです。オヤジギャグのためではなくて(笑)、作品のことや脚本に関して確認することが何度かあったので、これはもう連絡先を聞いたほうが良いなと思い、初めて連絡先を交換しました。でもそういう意味では、真面目な話もしているけれど、大半は撮影前日にオヤジギャグの確認でしたね(笑)

― やはり、オヤジギャグのことも確認もされていたんですね(笑)

松本:そうですね(笑)オヤジギャグについて、前回のお互いの会話の確認をして、僕も持っているネタを話したり、順番やどのようなひっかけをするかを詰めて話したりして、その部分が次の日に台本に反映されて、現場でもう少し微調整するという流れで撮影していました。

松本さん手持ちのネタがあるんですね?それはどういう時に思いつくのですか?

松本:すごく考えてますよ!ずっと考えているし、メモもします。オヤジギャグシーンは、ギャグに使えそうな現場のアイテム、例えばいとこんちの場合は、「こういうものがあるから、こういうセリフが言える」「こういう資料があるから、こういうものが思いつく」というようなアイディアが割本の端に書いてあって、それについてのオヤジギャグがネタだけ書いてあります。なので必要な場合は、美術さんに先に用意してほしいものを伝えたり、演出部の方にそのシーンにどのような資料があるのかを先に確認したりして、どんなオヤジギャグが良いか意見交換をして、実際にやってみるという感じです。

― 木村監督としては、深山のキャラクターの位置づけとして、カッコよくなり過ぎないようにオヤジギャグを使いたいという意図があるようですね。

松本:最初、木村さんはその理由を何も言わずに「決めセリフたまたまオヤジギャグでした」という感じで話していたので、本読みの時に少しざわざわすることもあったのですが、真相に近づいた瞬間、ふとそっち(ギャグの方向)に行くようなスカシが上手くハマれば面白いなと思っていました。くだらなさが面白いじゃないですか(笑)

SEASONⅠで、「電話をかけても誰も出んわ」とギャグを言うのですが、それを言った時に木村さんが榮倉さんに「広い画で後退りしてください」とディレクションしていて、実際にその画を見た時に、納得しました。犬猿の仲である佐田先生がギャグで笑うというシーンもあって、これは形が出来たなと思いました。

そういう意味ではカッコいい、カッコよくないというよりも、“スカシたい”ということなんだなと思いました。そのバランスが結果的に作品の柔軟な部分を担っているのだと思います。中心にいるキャラクターがそうなので、それで周りもどんどん激しくなったということですよね。深山のキャラクターについては、感情移入をさせないほうが良いと思ったので、感情や個人的な想いみたいなものを出来るだけ排除していきたいと話をしました。

松本潤、共演者とのエピソード語る 三代目ヒロイン杉咲花は「アグレッシブな方」

― 共演者の皆さんの印象をお伺いします。まずは刑事事件専門ルームの片桐仁さん、マギーさん、馬場園梓さんとの共演はいかがでしたか?

松本:僕、本当に思うのですが、片桐さんを良い具合に弄れるトップ3に入れると思います(笑)。他の作品を観ていると「違う、こうじゃない!片桐仁を面白くするにはこうじゃない!」と思うこともあります(笑)マギーさんはご自身で脚本も書かれるし、僕らの中では一番引いてものを見ているような印象があります。わりとマギーさんだけでなくて、香川さんを交えて3人で本について話すことが多いですね。このセリフが出づらいからこうしてみるとか、ワンセンテンス足してみるとか、誰との会話にするとか、このキャラクターはどの目線で事件を見ていて視聴者をどの方向に持っていきたいか、とかそういう話をよくしています。馬場園さんはSEASONⅡからの参加でしたが、なんだか不思議キャラクターで現場にもスッと馴染んでいました。芸人さんだからか、やはり距離の取り方が上手いですよね。

西島秀俊さんはいかがでしたか?西島さんは、現場に入られる前にマギーさんやほかの共演者の方から「この現場はすごく楽しい」と聞いていたそうで、その通りだったと話していました。今回映画化ということで、強力な助っ人という感じもありますよね。

松本:そうですね。西島さんのキャラクターが真面目な部分を担っていたからこそ僕らが自由に動けるという部分もあります。それは一徳さんや奥田(瑛二)さんもしかりですが、締めるところをしっかり締めていただいた印象です。でも西島さん、実は笑い上戸なんですよ。俯瞰で自分の状況を感じて笑っていることが多かったです。でも考えてみると、確かにその通りだなと思います(笑)

笑福亭鶴瓶さんとは久しぶりの共演でしたね。

松本:鶴瓶さんはバラエティーに出ていらっしゃる時の鶴瓶さんと、お芝居されている時の鶴瓶さんは、全く人格が違うと感じていて、カメラが回る直前まではみんなが知っている鶴瓶さんなんですが、「よーい、スタート!」となった瞬間からは全く別で、僕もずっと見てきた方なので、その瞬間を見るとグッときますし、痺れるものがありますね。深山とは絶対に相容れないというか、分かり合えないキャラクターですし、お芝居していると自然と「この野郎」という空気をお互いに持っていて、お芝居している時だけ“その目”になる気がしています。これは一緒にお芝居させていただいて、楽しい部分でもあります。

ドラマで共演した榮倉奈々さん、木村文乃さんはいかがでしたか?

松本:榮倉さんは久々にこの現場に入ってきて、「すごい!こんなことやってたんだ!」と驚いていましたが、現場に入るなりあのテンションスピード感フルスロットルで入れるのはすごいエンジンだなと思いましたし、さすがだなと思いました。それはドラマの時からそうですが、元々はプロレスのプの字も知らなかったのに、キャラクターの飲み込み方が上手いというか、キャラクターとしてそれを成立させる力を持っていますよね。木村さんは今回も現場を楽しんで過ごしているのが印象的でした。キャラクター的に、川上(鶴瓶)のことを語ったりする役回りなので、どういう感じかなと思っていましたが、お芝居を見ていて彼女が演じるキャラクター自体がまた成長した感じがしました。

― 後輩の道枝駿佑さんとの共演はいかがでしたか?

松本:映画の中でキーポイントになる役を、後輩がやってくれるというのは本当に嬉しいです。とはいえ、現場では後輩扱いをするつもりはなかったので、どういう感じになるのか想像がつかなかったのですが、彼はこれまで色々な作品に出ていることもあって、現場での立ち振る舞いがナチュラルに作れていて、ある種今っぽい子という感じもしました。お芝居について彼なりに考えている姿も見られたし、そういう一面を知ることができたので、共演出来て良かったです。

― 蒔田彩珠さんはいかがでしたか?

松本:感覚的なことですが、とても今っぽいなという印象がありました。世代でまとめたら失礼ですが、一緒にお芝居をしていると「僕とスピード感や、感じ方が違う世代なんだな」と思う部分もありました。道枝くんもそうでしたが、なんと言うか世代のギャップを感じましたね。

三代目ヒロイン杉咲花さんとの共演はいかがでしたか?

松本:朝ドラ後、すぐに『99.9』の現場に入られたので、正反対なキャラクターを演じるのは大変だろうなと思いましたが、初日から既に穂乃果キャラクターがかなり良い感じに仕上がっているなと思いました。小動物みたいでかわいらしいですし、深山に振り回されても、負けじと食らいついていくようなエンジンの持ち主でアグレッシブな方なので、すごいなと思いながら見ていました。杉咲さんのキャラクター穂乃果キャラクターがうまい具合にマッチしていて、本当に楽しみながら演じてくださったので嬉しかったです。

撮影を進める中で追加になる細かなキャラクターの設定などもあったのですが、いとも簡単にやってのける姿に感心しましたし、『99.9』ならではのポップな部分だけでなく、真面目なセリフもきちんと聞かせられる力のある女優さんだなと思いました。これまでドラマシリーズで続いてきた世界観が作られた環境に、三代目ヒロインとして加わることの大変さもあったと思いますが、見事に身軽にやってのけた印象があります。

― 榮倉さんや木村さんは、深山に対して少し距離がある役柄でしたが、今回の杉咲さんは、これまでとは異なるヒロイン像でした。その辺りの距離感は演じてみていかがでしたか?

松本:とても新鮮でした。今までだったら距離を詰めすぎないことをイメージして演じることが多かったので、穂乃果との距離感は面白くて新しいなと思いましたし、すごく良いキャラクターになったなと思います。それも杉咲さん自身が持つキャラクターのおかげなんじゃないかなと感じています。

ドラマシリーズから引き続き共演された香川さんについてはいかがですか?

松本:やわらかいお芝居の部分と、ずっしりかまえるお芝居を見せる部分とのバランス感覚や、そこを演じ分ける確固たる力が随所に見られるので、改めてすごいなと思います。「香川照之さん」という存在はもちろん認識していますが、僕の中ではそれ以上に「佐田先生」である時間が長いので、僕の知っている香川さんの印象としては、「佐田篤弘」という役をやっている香川さんです。深山と佐田は、ドラマシリーズを経ての今の関係性だと思いますし、深山だけでなく全キャラクターが生き生きとしている印象です。ドラマシリーズで登場したキャラクターが登場するたびに、それぞれのキャラクターを懐かしむ部分もありますし、そういう部分がチームプレイとして良い形になっていると思います。

― 最後に、作品を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

松本:やれることはやり切ったつもりです。この作品の公開時期に、日本や世界がどういう状況なのかはわからないですが、少しでもポジティブな気持ちになるためのちょっとしたきっかけになってくれたら良いなと思います。日本の法律や事件に関して、こんなにふざけてはいるけれど、真摯に向き合っている作品だと思うので、そこを含めて観ていただける人が作品から何かを受け取って、少しでもプラスに変わってく様なきっかけになったらいいなと、0.1%ぐらい思っています(笑)。いや、本当はもう少し思っています!

ありがとうございました

modelpress編集部)

◆映画「99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE

12月30日(木)全国ロードショー
出演:松本潤香川照之杉咲花
片桐仁マギー、馬場園梓、馬場徹、映美くらら池田貴史岸井ゆきの西島秀俊/道枝駿佑(なにわ男子)、蒔田彩珠/榮倉奈々木村文乃青木崇高高橋克実、石橋蓮司/奥田瑛二、笑福亭鶴瓶岸部一徳
監督:木村ひさし
脚本:三浦駿斗
トリック監修:蒔田光治
音楽:井筒昭雄
企画:瀬戸口克陽
エグゼクティブプロデューサー:平野隆
プロデューサー:東仲恵吾、辻本珠子
配給:松竹

松本潤まつもとじゅんプロフィール

1983年8月30日生まれ、東京都出身。1996年ジャニーズ事務所に入所し、芸能界デビュー1997年4月に『保険調査員 しがらみ太郎の事件簿 第3作 讃岐殺人事件』(TBS系)でテレビドラマに初出演し、俳優デビューを果たす。同年、10月期に放送された『ぼくらの勇気 未満都市』(日本テレビ系)で初の連続ドラマレギュラー出演。1998年4月公開の『新宿少年探偵団』で映画初出演。

主な出演作に『ごくせん』(2002、日本テレビ系)、『花より男子シリーズ2005・20072008TBS系)、『失恋ショコラティエ』(2014、フジテレビ系)など。2022年1月期のドラマ『となりのチカラ』(テレビ朝日系)、2023年放送の大河ドラマどうする家康』(NHK総合)で主演を務める。

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松本潤(C)2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会


(出典 news.nicovideo.jp)